高卒サラリーマンだった平凡な僕が、退職代行サービス「アット退職代行」を立ち上げるまでの出来事と実際に運営してみて感じたこと

このページにアクセスいただきありがとうございます!
これを読んでいただけているという事は、ほんの少しでも僕に興味を持ってもらえたのだと思います。

あなたとこのような接点が得られたことに感謝いたします。

さて本題ですが、僕は現在「アット退職代行」という退職代行サービスを運営しています。

もともと僕は平凡な高卒サラリーマンとして働いていたのですが、「長時間労働」「職場の人間関係(主に上司)」などの問題に悩んだ末、働き方を見直すために退職を決意するも、企業側の巧みな引き止めにあい、なかなか退職できなかった経験があります。

そしてやっとの事で退職した後、次の働き口として始めた接客業を通じて、多くの人がこの事で悩んでいる現状に直面した事がきっかけで、退職代行サービスを立ち上げました。

退職代行サービスは、まだその目新しさも相まって、存在そのものが批判の対象となる事もありますが、それでもなぜ僕がこのサービスを続けているのかを知ってほしいと思い、”高卒サラリーマンだった平凡な僕が、退職代行サービス「アット退職代行」を立ち上げるまでの出来事と実際に運営してみて感じたこと”を書いてみようと思いました。

すこし長い上に、自分語りになってしまいますが、皆さんにこの熱意が伝わるよう思いを込めて書きましたので、最後まで読んでもらえたら幸いです。

もし過去の自分のように、今まさに職場の事で悩み苦しんでいる人が、これ読んだことで、少しでも前に進む気持ちになってもらえたらこれほど嬉しいことはありません。

そして、そんな人たちを全力でサポートする事を使命として「アット退職代行」が存在しています。是非これを良い機会として、気軽に相談してください。


シングルマザーの母に感謝しながら就職〜想像以上の労働環境
生まれも育ちも千葉。僕と妹の二人兄妹であり、幼少の頃に両親が離婚し、シングルマザーとなった母に育てられた。決して楽な家計状況ではなかったはずだが、僕ら姉弟は何ら不自由を感じる事なく生活を送ることができた。

そんな母に少しでも早く楽になってもらいたかったため、高校卒業後に親戚の紹介で総合商社の営業職として就職することにした。

今思い返せば、名実ともに正真正銘のブラック企業であったが、当時、右も左も分からない社会人1年目でもあり、紹介してくれた親戚の顔に泥を塗らないよう、いち早く仕事を覚えようと懸命に働いた。それゆえ上司の高圧的な態度や残業も、自分の仕事が出来ないせいで仕方ないと思っていた。

しかし、入社5年目となり仕事にも慣れてきていたが、残業時間は一向に減らず、むしろ上司の要求は理不尽さに拍車がかかっていた。

退職を考えるも、会社の規定では「退職する場合は1ヶ月前に申し出る事」と記されており、高圧的な上司には退職を伝えたとしても、1ヶ月間いじめ抜かれるのではないかという恐怖心しかなかった。

そして「辞める」という選択肢は、自分自身の甘えなのではという自問自答の日々を過ごす。


退職を決意するも、より上司を信頼してしまった
しかし長期に渡る多忙な業務の中、ついには一日の睡眠時間は平均3時間を切り、精神的に追い込まれるようになってきたため、意を決して退職の意思を伝える。

しかし、上司から出てきた言葉は意外なものだった。「これまでしんどい場面が何度もあったと思うが、君に期待しているからこそだったんだ。ただそろそろ限界に来ている事もわかっていた。だけど今まさに、君の評価を経営陣に伝えて大幅な昇給を調整しているところなんだ。その結果が出るまでもう少し辛抱してみないか。」

今思い返せば、退職を引き止めるための常套手段であることは一目瞭然だが、この時の僕は、上司の言葉に感動してしまい、引き続きこの会社で精進することを決心してしまった。

当然この後も上司の理不尽ぶりは相変わらず継続されるが、僕は上司に退職を引き止めらた言葉で、むしろ今まで以上に上司を信頼するようになり、辛抱強く耐える事ができた。


約束はなかったかのように、手のひら返しの上司
だがそれから半年が経つも一向に昇給の話がこない。業務量も全く改善されないため、もう体力と精神の限界を超えていた僕は、再度退職の意思を伝える。

そして、上司は前回の伝えた件がなかったかのように、このように返してきた。「今は人手不足だから、君が辞めたらこの職場は回らなくなってしまう。後任が見つかるまでは辞めさせるわけにはいかない。」

この言葉で、上司は僕の事など微塵も考えておらず、自分の立場を守りたいだけだと悟り、その場で1ヶ月分の有給を申し出て、退職届を提出。僕はその日から出社せずそのまま退職した。

しかし翌日上司や同僚から、電話ラッシュとあわせて、突如自宅訪問され、「突然辞めるのは無責任だ!」「常識がなさすぎる!」等の罵声を浴びせられ、ついには「業務上の損害賠償するぞ」等の脅しもあった。

僕はどのような脅しをされても戻る気持ちはなかったため、そのまま全ての連絡を遮断した。しばらくすると離職票が郵送されきたので退職が受理された事を悟った。やはり単なる脅しだったようだ。


人間不信と母の支え
このような出来事を経て、心労も重なっていたため、しばらくは休養を取り無職の生活を楽しもうと考えていたが、収入面の不安が膨らむばかりで気が休まらないため、すぐに再就職活動を開始した。
(実際には日本のセーフティネットの恩恵により、失業手当が出るため、当面の収入には、それほど不安になる必要もなかったのだが、次に動くスピードが早いほうが再就職するには有利ではあった。)

幸い前職での職務実績が評価され、いくつかの企業の面接をすぐに受ける事ができたのだが、どの企業の面接でも、なぜか面接官からの説明言葉がしっくりこないというか、心の何処かで疑ってしまう自分がいた。

今思えば前職での過度のストレスや、信頼を強めた上司からの手のひら返しにより、完全に人間不信をこじらせてしまっていたのだと思う。

そんな自分を心配してくれた母の勧めにより、僕は実家に戻り、母が経営している小さな飲食店をしばらく手伝わせてもらうことにした。

決して繁盛したわけではないが、母の長年の努力のおかげで、慎ましく生活ができるほどには維持できていた。


愚痴の聞き役から同じ悩みを持つ人への協力
また以前のように母に面倒を見てもらう日々に情けなさを感じるも、少しでも商売の助けになるよう、昔からの友人等に声をかけ、少しでも店を繁盛させようと努力した。そのかいあって以前より活気づいた店で、僕はお客さんそれぞれの日常の悩みや職場での愚痴等の聞き役に徹していた。

もともと僕は会話が上手なわけではなく、むしろ口下手で苦手なのだが、なぜか人から悩み事を相談される事が多かった。いつもただ聞いているだけで、なにかアドバイスするわけでもないのだが、ほとんどの人は「スッキリした」とか「相談してよかった」と満足してもらえた。

そのため店の中でも自然とお客さんの愚痴の聞き役としての立ち位置が確立していったのだが、中でも「今の職場を辞めたいけど言いづらい」などの相談が多く、その場合、愚痴ではなく本当に悩んでいる状態だった。

一人のお客さんに、僕にできることはなんだろうかと考え「代わりに「退職したい」って言ってあげようか」と一つの答えとして、軽い気持ちで伝えたところ「ほんとに!?いいの!?」とかなり本気で返されてしまった。

だが、当時の自身の心境を思い返せば、この気持はよく理解できたし、伝えるだけなら自分にもできると思い、実際に引き受けることにした。


第三者が動くからこそスムーズに退職できる事実
そして、お客さんから聞いた勤め先に連絡すると、最初は当然不審がられた。しかし、本人か聞いた退職したい理由をそのまま伝言すると、次第に本当の事と認識され始めた。
勤め先も本人と連絡が取れない以上、仕方がないと理解を示し、退職に必要な手順を話してくれた。それを本人に伝えたことで、無事退職する事ができた。

正直引き受けたとはいえ、本当に退職できるかは半信半疑だったが、思った以上にスムーズに事が運んだ。

退職の意思を伝える際、当事者同士で話をした場合は、余計な感情が入り、うまく伝えらなかったり、勤め先の都合の良い返答で押し切られてしまう場合があるが、第三者が伝言をすることで、余計な感情を持たずに事実のみを伝える事ができるため、思い留まらせる余地がないからだと確信した。


退職代行サービスは、
平凡な僕が誰かのためになれる唯一の仕事

この時の出来事「代わりに勤務先に退職の意思を伝える電話をした」ことが、他のお客さんにも伝わり、徐々に口コミで広まっていた。

その影響により、毎月コンスタントに依頼が入るようになり、「自分も誰かのためになれる」という自信を得たのと同時に「他にも沢山同じ境遇の人がいる」という確信があったため「退職代行サービス」として正式に起業する事となる。

そして、幼少より女ひとりで僕ら兄妹を育てあげ、さらには「退職代行サービス」の起業のきっかけをもたらしてくれた母には感謝しかない。

そんな母のためにも、早く結婚して孫を抱かせてやる事が今の僕の目標だ。
だから、まずは彼女を作ることが先なんだが、残念ながら今のところ全くあてがない。
(それどころから、これまでの人生で彼女がいたのはいつ頃だっただろうか・・。)


「アット退職代行」スタート後にわかった事
僕は母が経営する飲食店のお客さんがきっかけで、退職代行サービスへのニーズがある事、つまり「他にも沢山同じ境遇の人がいる」事を肌で感じる事ができていたつもりだったが、実際に「アット退職代行」をスタートさせてみると、退職できなくて困っている人、追い込まれている人からの問い合わせ数は予想以上で、正直困惑した。

中には「理不尽」という言葉だけでは言い表せない程の状態の人もいる。
少し過激な言葉で表現すれば、「洗脳」を受けているといっても過言ではない状態の人が沢山いるのだ。

誠実で真面目な人ほど、その責任感の強さから自分を追い込み、精神がギリギリの状態になってしまう。

そんな人に巡り合う度に、このサービスを立ち上げて本当に良かったと感じる。
なぜなら平凡な僕が、その人にとっての救世主になれるからだ。

また、退職代行サービスを運営していると様々な企業に巡り合う。退職の伝言をした勤務先の反応は本当に様々で、良くも悪くもその企業の経営実態が浮き彫りになる瞬間でもある。

意外かもしれないが、より理不尽な対応をしてきた企業ほど、退職する時はスムーズだったりする。本来対等な関係であるはずの従業員と雇用主との契約なのに、雇用主は給与支払者としての立場を存分に利用しているわけで、いじめと何ら変わらない。その事が第三者(つまり僕)に発覚すればバツが悪くなるもの当然といえる。このような企業は労使関係の本質的な意味を都合よく解釈した内弁慶なのだなといつも感じる。

つまり、理不尽度が高いといえる状況であるほど、こちらの大義名分は上がるため、スムーズに事が運ぶのだ。

これまで退職ができなかったケースは一度もなく、退職後は皆さん一様に、新たにスタートが切れる事を喜んでくれる。


「アット退職代行」の運営を通じて、より強く決意した事
そんなこんなが皆さんにお伝えしたかった”「アット退職代行」立ち上げまでの出来事と実際に運営してみて感じたこと”でした。

今も変わらず、お客様と退職先企業と向き合いながら、様々な問題を解決するためのお手伝いをさせてもらってます。

そんな日々を過ごす中で、最近気づいた事があるのですが、「決して退職代行サービスは主流にはならない」だろうという事です。

なぜなら本来、雇用契約のあるべき姿とは、雇用主である企業と従業員の間で、本質的に対等な関係性が成立している状態です。もっと噛み砕いていえば、信頼関係が成り立っていれば、従業員が退職という決断をした際は、気兼ねなく本人から伝えられるはずで、企業側は、それを強引に引き止めたりするのではなく、お互いにとってより良い落とし所を話し合えれば、「退職代行サービス」の出番はないからです。

仮にそうだとすれば「退職代行サービスはいらなくなるじゃん」という声が聞こえてくると思いますが、残念ながら現状の日本では、長年染み付いた企業文化ともいえる「企業側にとって都合の良い関係性」が、そう簡単には消える事はないと考えています。

同時に「退職代行サービス」に対する様々な意見(批判的なものを含め)があることを理解した上で、「退職代行サービス」に気軽に相談する事が、企業に属する全ての従業員にとって一つの選択肢であるべきだと考えています。

これからも、一人ひとりの心の叫びに耳を傾け、「退職代行サービス」に救いを求める人たちから「あなたがいてよかった」といってもらえるよう真摯に取り組んでいきたいと思います。

拙い長文を最後までお読みいただきありがとうございました!

代表取締役CEO 鈴木 広志